ねずみ講・マルチ商法との違い

ネットワークビジネスに関する法律

ネットワークビジネスは「特定商取引に関する法律(特商法)」の中で、「連鎖販売取引」という名称で規定されています。この「連鎖」という言葉が世間の誤解と偏見を生み出す原因とも言えますが、法律用語で言えば「人のネットワークを介して愛用している商品を口コミで伝えながら愛用者を増やしていく、無店舗、無広告による直接販売や斡旋、役務提供取引」となります。さらに「特商法」の第33条では「特定利益を収受し得ることをもって誘引し、その者と特定負担を伴う取引をする」と定義されています。わかりやすく言えば「あなたがその商品を買って気に入ったら、その体験を周りに伝えて流通(購買)が起きると、その成果として報酬がもらえますよ」ということになります。これらの法律を守っている限り、ネットワークビジネスは合法と言えます。その他、扱う商品によっては薬事法などを遵守することが必要となってきます。

 

ねずみ講とは

ねずみ講は正しくは「無限連鎖講」と言います。商品やサービスの流通がまったくないのが特徴で、主に高尚な相互扶助の精神をうたい文句にした金銭配当組織です。実際には助け合いではなく、主宰者だけが儲かる仕組みになっています。

代表的なのは1967年に熊本県で「助け合いシステム」「親しき友の会」という触れ込みで始まった活動で、その後「第一相互経済研究所(天下一家の会)」と名称を変更して全国的に有名になりました。

2年後の1971年には「APOジャパン」が横浜に設立され、主婦や大学・高校生までを巻き込んだ悪徳商法を全国規模で展開しました。

当然ですが、全国で多数の被害者と加害者が出ました。手口は「自分の紹介者たち(親ねずみ)に送金して一番上位の親ねずみの名前を消し、その代わりに一番下位に自分の名前を書く。そして自分の子ねずみを作り、その子ねずみにも同じことをさせていく。この繰り返しで利益を得ていく」というものです。当時は現金書留で現金を送金していましたが、束になった現金書留封筒を見せながら「こんなに儲かる」と子ねずみ候補を煽動していました。実はこれこそが主宰者が巧妙に仕組んだ小道具(ワナ)だったのです。

現実のものとして目の前に大金を積まれると人間は弱いものです。理性をなくした人達が血眼になって子ねずみ探しに奔走しました。そして結果、悲惨な状況になりました。多くの人々が被害者となり、同時に加害者ともなってしまいました。国もこの事態を重くとらえ、これを契機に1978年に「無限連鎖講の防止に関する法律」が制定されました。

これによりねずみ講は法的に禁止されることになりました。今でもごく一部では同様の仕組みが出回っているようですが、ねずみ講は参加して勧誘するだけで罰せられる違法行為です。口コミという伝達手法こそは同じですが、ビジネスのシステムを明確に理解することで、自分や自分の周りの人をこの悪質な違法行為から守るようにしてください。

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悪徳マルチ商法とは

ねずみ講のほかにも悪質な商法があります。一見、ネットワークビジネスのように思えますので注意が必要です。ねずみ講と同じで「会員になれば儲かる」ことを大前提に話が伝わっていきます。商品やサービス、必要書類(概要書面)などは一応揃えてあります。実はこれも巧妙な小道具(ワナ)なのです。商品は不要不急、つまり生活に必要がなく価値のないものを買わせようとするのです。そして、会員を無理やりにでも募るよう煽動し、家族や親戚、友人、知人に必要のない商品を無理に買わせるように仕向けてきます。会員になっても「ともかく儲かるから」としか言いようがありません。なぜなら、自分が必要としない商品であり、愛用するようなものでもないからです。商品の特性や内容も不明朗なままですから、説得力がありません。だから「儲かる」としかいえないのです。しかし、そんな話に乗る人がいるのでしょうか?外国の無名の画家の描いた絵画や、名もない会社のダイヤモンドなどを「買ったら儲かる」と言っても、誰もそういう話には乗ってきません。うまい話ほど危ないことを知っているからです。

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金銭配当組織とは

次に「金銭配当組織」の存在を知ってください。これもネットワークビジネスとは似て非なるものです。たとえば、企業理念、商品、ビジネスプランというネットワークビジネスの柱になるものが何も存在しません。仮に商品が提示されていても、違法性をカムフラージュするお飾りにすぎず、もちろんプランはその商品の流通を基盤にしたものではありません。誘い文句は「ねずみ講とは違うから大丈夫」「会員になれば必ず儲かる」がほとんどです。商品やサービスは二の次で、とにかく儲け話で会員を募らせ、金銭を集めさせるのが金銭配当組織です。これはズバリ出資法違反に問われる詐欺商法です。

主宰者は、あらかじめ破綻することがわかっていますから、巧みで執拗な儲け話で煽動してきます。この手の誘惑に「簡単に儲けてやろう」と油断すると、個人的にも必ず破綻します。家族や親戚の中で居場所を失い、友人・知人との人間関係も崩壊します。見せ金に惑わされることなく、避けて通るのが賢明な防衛策となります。とにかく、確実で冷静な事前確認がとくに重要になってきます。