
企業によって多少の差異はありますが、基本的な組織構造は、管理部門である「本部組織」と「ディストリビューターネットワーク」と呼ばれる販売網に分かれています。「本部組織」の役割は、商品開発、受注・発注管理、商品管理、物流管理、ディストリビューターの販売管理・報酬管理などです。実際の販売は、個人事業主である「ディストリビューター」にアウトソーシングしているため、本部組織は一般に比べスリムです。「ディストリビューターネットワーク」はディストリビューター同士のつながりである。「ディストリビューター」の存在はネットワークビジネスの大きな特徴の一つですが、簡単に言うと「消費者でありかつ販売員」なのです。そして彼らの役割は大きく分けて3つあります。第一に、顧客として商品を消費すること。第二に、その愛用している商品を販売すること。第三に、顧客の中からディストリビューターを勧誘し、後援、指導することです。そして、その販売やリクルート活動は主にディストリビューターその人の友人や知人、つまり社会的ネットワークを利用して行われます。ディストリビューターは固定給がないのが普通ですが、その代わり、販売実績とディストリビューターの指導料の対価としてボーナスが支給されます。このボーナスが、ディストリビューターにとってネットワークを広げるメリットであり、原動力とも言えます。
では、この原動力ともいえるボーナスとは、いったいどんなものなのでしょうか。ネットワークビジネスは基本的に店舗を持ちません。そのため、家賃や人件費などの固定費を必要としません。また、クチコミを利用しているため広告は主に企業のイメージ広告等が中心となり、他の企業にくらべ広告費を低く抑えることができます。そして代理店を通さないので中間マージンや搬送費も発生しません。その分、浮いた経費を流通にかかわった人々つまりディストリビューターに還元しようと言うわけです。これがボーナス制度です。
このボーナスの配分方法は企業によって異なります。多くの場合は、自分自身の販売額だけでなく、自分が勧誘したディストリビューター全員の販売額に基づいて算出されます。そのため、ディストリビューターは、自分の販売額だけでなく、配下のディストリビューターをリクルートし、育成することに力を入れることになります。会社でも上司が部下に仕事を教えて育てますが、これは優秀な部下を育てて良い仕事をさせることが上司の評価につながるからですね。これがネットワークビジネスにおいては制度化され、もっと直接的な利害関係となるため、本当に親身になって教え、助け、自分と同等もしくは同等以上の販売員へと育てていきます。だからこそ、相互の成長・成功を喜び合うことができるのです。
このシステムこそがネットワークが急速に拡大した要因ともいえます。
では、ネットワークビジネスではなぜこれほどまでにクチコミが広告にとって代わる伝達方法になっているのでしょうか。商品やサービスを購入する際、友人や知人の評判を参考にしている人も多いのではないでしょうか。大々的な広告がなくとも、クチコミからヒット商品が生まれる例も数多くあります。実際、「消費者がクチコミを情報源として信頼している」ことを示す社会調査も数多くあり、クチコミで何が流行っているかを探るテレビ番組までできているほどです。それではなぜクチコミが大きな影響力を持っているのでしょうか。以下の5つの理由が考えられます。
以上の理由により、クチコミは非常に有効な伝達方法とされています。企業によってはインターネット等マスメディアへの掲載を禁止している場合もあります。これは、書き込み側の自由な表現の仕方により、間違った情報やイメージの浸透につながることを防ぐためです。あなたは、匿名で書き込まれた情報と、身元のわかる知人からの情報、どちらを信じるでしょうか?
ネットワークビジネスで取り扱われている主な商品を紹介します。
まず、消耗品があります。これらは日用品、つまり毎日の生活の必需品と言われる商材でスキンケア、パーソナルケア、ヘアケア、デンタルケア、メークアップなど、いくつかのジャンルに分かれています。すべての商材を取り扱っているところがあれば、特定のジャンルに限定して商品を提供しているところもあります。シャンプーやリンス、そしてパーソナルケアなどは毎日使う商品ですので、継続的にリピート(反復購買)が起こり、傘下に愛用者を抱えたメンバーにとっては継続的な収入源になるというビジネスメリットがあります。また、高齢化、健康志向などの世相を反映して、「若さと健康と美」を保つと言われる健康補助食品などの商品郡もすっかり定番になっています。
次に、耐久商材があります。出回っている商品の種類は実に豊富で、健康寝具(布団)、浄水器、24時間風呂、サウナ、ディスポーザー、掃除機、洗濯機、そして貴金属などがあります。耐久商材だけでなく、消耗品をあわせて提供しているところもあります。例えば24時間風呂の例ですが、単体で販売するのではなく、冷蔵庫や小型防水テレビなどをシステム化し、そこに健康飲料や入浴剤などの消耗品をつけてセット販売しているのです。
また、IT(情報技術)の進展を先読みして、eコマース(電子商取引)、通信(長距離・携帯・国際電話)、ファイナンス(銀行・保険)、エネルギー(電気・ガス・ガソリン)などのサービスを提供する、新たなビジネスカテゴリーが登場してきています。ただし、真価が問われるのはこれからですので、しばらくは静観しておくほうが無難かもしれません。
下記に主な取扱商品をまとめておきます。| 消耗品 | スキンケア、パーソナルケア、ヘアケア、デンタルケア、 メークアップ、ヘルスケア、ホームケア |
| 耐久商財 | 健康寝具、浄水器、24時間風呂、サウナ、ディスポーザー、 掃除機、洗濯機、貴金属 |
| IT(情報技術)関連 | eコマース(電子商取引)、通信(長距離・携帯・国際電話)、 ファイナンス(銀行・保険)、エネルギー(電気・ガス・ガソリン) |